shiro shita saori shiro shita saori


b. 1990, Japan

Currently lives in Berlin

2013 Department of Graphic Design in Tama Art University, Tokyo

 

shiro shita saori.com

VJ PLUM

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15th, Apr. 2014_

ドイツにいながら日本語を学び、日本に理想を抱いてそこで働くことを夢見るドイツ人や、

日本という超便利で安全で恵まれた国に生まれていながらわざわざ遠いドイツまで来て、

よそ者扱いされながらビザが言葉がどうのこうのとやっている日本人、

自分の生まれる前の戦争の話で日本に憧れ、日本の自衛隊に入るのが夢と(嘘みたいだが本気で)語る在独三世のトルコ人、

将来の夢を聞かれて「ドイツで子供をたくさん産んで、育てること」とはにかみながら言った人口規制政策の下に妙齢を迎える中国人女性、

皆、無いものねだりが好きなんだなーと思う。

そうしないとやっていけないから、生きる意味なんてもともと無いんだから、

自分で選べるという恵まれた立場で、自分で選んだ以上、楽しいからやっている。

(ちなみに中国の人口規制制度は今年から緩和されたそうです)

 

 

 

 

 

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14th, Apr. 2014_

部屋のテレビがただの天然グリッチ生成機と化してる。
 
ジリ貧生活の一方なので旅行はほとんどしていなかったけど、夏に展示に合わせてスイスに行くことにした。
 
ポスターの展示だとどこか知らない街で展示が出来ることになったとしても、特に本人が招聘されるという
 
ことも無く、印刷したポスターをまとめて梱包して運営局に送るだけで味気ない。
 
なので勝手に自費で観に行くことにする。展覧会のあるスイスのルツェルンはずっと行きたかったところなので、
 
行く理由が出来てとても嬉しい。

 

でもどこへ行っても、自分の心の中で大きな比重を占めているのは東京の人達だとやっぱり思う。

尊敬する先輩や、友達や、知っている人達は、大声で自分のことをあまり話さないから

離れていると関わる機会は減ってしまうけども、その人達の作ったものや、言葉に触れた時

自分のその手に持っているものが必要なものなのか、どこを向けばいいのか、ぼうっとしていた視界が明瞭になって

今、自分の立っている場所を、鑑みている。

 
 
 

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19th, Jan. 2014_

毎日空が白い。灰色というよりは真っ白で、街を歩く人の肌が透き通って見える。
 
私はこの半年で2回、人と話す時のアイコンタクトについて指摘されて、
 
もともと目を見ながら話すのが得意じゃなかったけど無理矢理やってたら大分慣れてはきて、
 
その話をして「じゃあ目を見なければ話す時はどこを見るわけ?」と聞かれても
 
顔のあたり?としか言えない…。でも最近はやっと見つめられるようになったと思う。
 
あと最初マジで人種の異なる顔というのに慣れなくて気持ちとか読めなかったんだけどやっと慣れてきた。


 

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13th, Oct. 2013_

不安だったAusländerbehördeですが、無事に滞在許可が取れました!

これで晴れて法的にも旅行者ではなくなりました。やったー

基本的にこちらで生活をするのはクソゲー要素がかなり大きいと聞いていたので、

(○○するには××が必要で、そのために△△が必要だけどそれには○○しないといけない、

みたいに物事を進めるに当たって何故か普通に矛盾が生じる)

クソゲーに対抗するには事前に何通りか対策を講じることにして今の所はなんとかなっている。

銀行口座も開設出来たし、来年からの家も決まったし、4ヶ月目にしてやっとひとまず生活が回る基盤が出来たというところ。

写真は最近見かけた不思議な野菜。

 

 

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Cohen Van Balen

今年の4月に行ったTDC 2013のトークショーで作品を知った、Cohen Van Balen について書いておこうと思います。

何故こんな半年近くも前のことを掘り起こすかというと、普段何かを見て面白いなと思ったその時には色々頭の中で反芻したり

思ったことをメモに残したりするけど、時間が経つと予想以上にその内容を忘れてしまうことに気が付いて、

一応自分の備忘録として記録しておこうと思ったからです。

ちなみに今調べたら、ちょうど10月頭から東京都現代美術館でも展示するそうです。偶然だけどタイムリー。

断片的なメモを見ながら思い出しながらの内容なので、間違ってる部分もあるかもしれません。

 

  

Cohen Van Balen はRevital CohenとTuur Van Balenという2008年RCA卒の男女二人組によるアーティストです。

今回知ったきっかけであるTDCではPIGEON D’ORという作品でRGB賞を獲ったのですが、それと共に他の作品も紹介していました。

下の写真は「LIFE SUPPORT」というプロジェクトのもの。簡単に言うと透析羊。

腎不全を患う人は普通、腎機能を人工的に代替するために大掛かりな機械にチューブで体を繋げて透析を行うのだけれど、

このプロジェクトは患者の遺伝子情報を取り入れて患者に対応する腎機能を持った羊により、人間の透析療法を行うというものです。

羊は見た目には他の羊と変わらないし、日中は放牧して他の羊と同じように過ごす。

夜は患者の側に横たわって眠り、患者とチューブで同士の体を繋げて血液を循環させて、その老廃物は昼間に排出する。

いわばその羊は、患者の体の一部になり人生のパートナーとなる。

患者は、巨大な人工透析機械に自らの体をチューブで接続するよりも遥かに心地良いという。

 

例えば盲導犬という犬がいる。繁殖犬から生まれて幼犬から専用の教育を受けて育った盲導犬は、

その人生の大半を人間のパートナーと過ごす。一方で羊は、消費や娯楽のために飼育され家畜として肉が衰える前に殺され食用となる。

そこで殺されずに、余生を人間のパートナーとして生きる羊がいるとしたら、どうだろうか。

この人達のやっていることには倫理的議論は必ず付いてくると思うし、初めて聞いたら眉をひそめる人も多いのかもしれないけれど、

考えてみると何が正義で何が悪かと決めつけることに躊躇してくる。

LIFE SUPPORTにはもう一つ、引退したレース犬の余生の提案もある。

グレイハウンドという犬種は、最速の犬として人間により品種改良されており優秀な肺を持つ。沢山の犬が専用に交配され教育されるが、

レースに出場出来るのは生まれてから数年だけで、引退後は多くの犬が安楽死させられるか、極一部がペットとして迎えられるのみ。

その引退後のレース犬の肺に専用の装置を施し、肺不全で本来であれば呼吸を機械に依存する患者のパートナーとして余生を過ごす。

通常、レース犬舎で育った引退犬は分離不安に苦しむことも多いけれど、こうして余生を過ごす犬は常にパートナーと一緒に生きられる。

 

また他に紹介していたのはヨーグルトハックのワークショップ。

なんか調べたらTEDとか出ててYoutubeも上がってました Hacking Yoghurt http://youtu.be/Co8NOnErrPU

白衣に紫手袋のいかにもマッドな風貌がウケる。

ヨーグルトに含まれるバクテリアのDNA情報をハックしてインターネット上にコードとして共有してコードを書き換えて

書き換えたコードによるDNA情報をバクテリア(ヨーグルト)に戻し、皆の力を使って遺伝子操作をしてヨーグルトをハックするというもの。

この辺の説明は聞いた時の記憶が大分抜け落ちてしまったのと英語が出来なさすぎで、危ういんですが…

ワークショップでは、例えば毎朝の朝食に食べるヨーグルトが抗鬱剤になる、というのを提案していた。

あとは「The Immortal」:不死身、永遠の生という意味のタイトルで、人間の生命維持に必要な機能を

機械と電気インパルス、酸素、人口体液で完結させた疑似生命装置だとか、

「PIGEON D’OR」鳩の糞を集めてバクテリアのDNA情報をハックし洗車用ソープにするとか。

 

 

良いなと思ったのは、トークショーでの審査員のtomato長谷川踏太さんの話。

こういうぶっ飛んだアイデアはよく”ブリティッシュ流”の定着のさせ方と言われて揶揄されることもあるけれど、

新しい常識を生み出すのは間違いなくこういう人達だと思う、

今は色々なものの境界がどんどん曖昧になってきていて、それは職業選択においてもそうで。

この二人が、この賞においてだけど「デザイナー」と自称しているのが嬉しい。例えば、人工透析の器のデザインを考えた時に

角を取って丸くするとか、色を明るくするとかそういうことじゃなくて、こういう形で提案をするというのは確実にひとつの

「デザインする」という行為だと思う。というようなことを仰っていて(と記憶している)、それにとても共感した。

表面の形を変えるのでなく根本的に成果を求めるところが良い。

ぶっちゃけPIGEON D’ORもほとんどTDC(東京タイプディレクターズクラブ)で賞を獲ったものの「文字」には

そこまで関係してないし(DNA情報のアルファベットによる羅列の画像が載っていたけど)恐らくRGB賞という新しい賞で

Cohen Van Balenは長谷川さんの独断推薦で入れたんじゃないかと個人的には思っている。「良いものは良いじゃん」みたいな。

私は全く事前知識無くこの時に作品群の一部を知っただけだけど、全ての作品が人間と動物、環境について真摯に向き合った結果という感じで

やっていることが一貫しているのがとても良いなと感じました。

自分の全く知らなかった分野だけれど、こうして長谷川さんがTDC賞に引き入れてくれたことで知る事が出来た。

 

 

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9th, Sep. 2013_

こちらに来てからずっと良い天気が続いて暖かく、ほとんど雨は降らなかったけれど、

だんだん寒くなって来てもう東京の感覚だと10月終わりみたいな感じの秋っぽい空気になってきた。

自分の中では、今みたいな曇り空で街が全体的に灰色がかっていて、ちょっと暗い感じがベルリンのイメージです。

結構この雰囲気は好きです。まだ来たばっかだし今のところ鬱っぽくはなってない。そのうちなりそう。

去年来た時も思ったけど、来る前に想像してたのより全然違ったってことは無いかも。良いのか悪いのかわかんないけど。

良い意味での裏切りはあるけど、今のところはまだ想像と違うという意味でガッカリするような経験はしてないな。

今年は外に出よう。これから寒くなるけど。

 

今月、Ausländerbehördeというところに行ってこれからの滞在許可をもらわなくてはなりません。

これに失敗すると早々に帰らないといけなくなるし、ドイツの役所は担当官によって白にも黒にもなるので、そこが怖い。

写真は今日Warschauer Straßeで見かけたポスターの地層。確かに掘りたくなる気持ちわかる。

 

 

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Fahrkartenkontrolle

ドイツの電車の切符はカワイイ。これは裏面で、表面にはお札みたいなキラキラしたテープ状の偏光の模様が入っています。

こちらの駅には改札というものは無いので、機械に吸い込まれることなく毎回手元に残るのですが捨てるのが惜しいくらいカワイイ。

ちなみに改札は無いけど覆面の乗務員が乗って来て抜き打ち検査をして、

切符を持っていないと40€の罰金、という形のようです。

Fahrkartenkontrolleというそうで、電車に人が乗って来た時に座っていた若い人とかが

急に野生動物のように何かを察知して降りたりすると、

大体Fahrkartenkontrolleが検査を始めます。

 

 

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28th, July. 2013_

ベルリンに来てから1ヶ月が経ちました。

今いる家はとても良いところです。立地も良いし家賃も安いし(光熱費込みで3万強くらい)同居人も皆いい人だし。

写真はいつも通る家のそばの橋で、こちらでは建物の高さに制限があるらしく高層ビルが無いせいか空が広い。

日本から送ったiMacも無事届いたし、身の回りはだいぶ整ってきたけど来て早々また引っ越しを考えていて、

来月か再来月には引っ越し出来たらいいなと思っています。

 

・左下の写真 電車の中がなんか暗いなと思ったら一面にボムが。もちろん普通に走っている。

・右下の写真 学校で出会ったロシア人のAlinaと海に行った時の。美しすぎる。しかも超優しい。人生の不公平さを感じる。

「ロシアは物価が高いしイヤなやつが多いから嫌い」とディスっていた。